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地域金融ステージアップ・シンポジウム~金融仲介の質の向上に向けて~を開催しました

 九州財務局では、金融行政における金融仲介機能の向上に向けた取組みの経緯・現状について、金融庁から講師を招聘し、講演を行うとともに、「事業に(地域に)踏み込む金融を語ろう」と題して、金融機関や企業経営者等によるパネルディスカッションを行い、金融仲介機能の更なる向上を後押しすることを目的として、「地域金融ステージアップ・シンポジウム~金融仲介の質の向上に向けて~」を開催いたしました。(参加人数160名)
 
1.日時   : 平成31年3月25日(月曜日)13時30分から16時30分
2.会場   : 熊本地方合同庁舎A棟 1階共用会議室
3.参加者   : 管内金融機関、経済団体、地方公共団体等及び九州財務局職員
4.基調講演
   「地域金融機関の金融仲介と事業性評価」
   講師:日下 智晴 氏(金融庁 監督局 銀行第二課 地域金融生産性向上支援室長)

日下講師による講演

基調講演の模様


(講演概要)
  •  国際的な低金利環境の持続や国内の人口減少、高齢化、利用者ニーズの多様化などに対応するためには、金融機関自身に顧客と共に持続可能なビジネスモデルを実現していただくことが重要。
  • 事業性評価に基づく融資プロセスについては、企業の事実情報収集に加えニーズや課題を伺い評価情報に転換。この評価情報を企業にフィードバックし、社長と議論して認識を一致させる。次に、融資の組換えにより、企業の事業キャッシュフローと金融機関への返済ピッチを合わせることで資金繰りの悩みから解放され、企業支援の条件が整うため、その後のソリューション提供こそが共通価値となる。
  • 融資により、金融機関のバランスシートと中小企業のバランスシートはつながっている。その感覚を営業店職員も含めて感じることができるか、つながっている企業に対していかに支援できるかが大事。企業が成長しない限り金融機関の成長もあり得ない。
 
5.パネルディスカッション
   タイトル:「事業に(地域に)踏み込む金融を語ろう」
   ○パネリスト : 後藤 富一郎 氏   (株式会社 大分銀行 取締役頭取)
                          森 俊英 氏        (株式会社 南日本銀行 取締役頭取)
                          品川 良照 氏     (熊本信用金庫 理事長)
                          山下 泰雄 氏     (通潤酒造 株式会社 社長)
                          久保 誠   氏      (株式会社 ヒサノ 代表取締役社長)
                          中山 善晴 氏     (株式会社 ワイズ・リーディング 代表取締役)
                          日下 智晴 氏     (金融庁 監督局 銀行第二課 地域金融生産性向上支援室長)
   ○ファシリテーター : 川瀬 透    (九州財務局長)

パネルディスカッションの模様(その1)

パネルディスカッションの模様(その2)


【論点1:金融機関に対して日頃感じていること(評価できる点、できない点)】
(企業経営者の主な意見)
  • 顧客にとって重要な情報が、金融機関内で共有できていない状況を危惧。
  • 営業店担当者は中小企業をあまり理解していない印象。一方、政府系金融機関は、企業の将来を見据えたソリューションを提示してくれている。目利きができれば貸すチャンスは数多くある。
  • 営業店担当者は金融機関の顔だが、疲弊している感があるほか、熱量ある若手が不足。
(金融機関の主な意見)
  • どうしたら顧客のためになるかと感じられるか、的確な対応ができる人材育成が課題。
  • 借りてもらうだけの行動になる量的な目標は止めた。企業の役に立つ行動が必要。
  • 情報共有について、行内LANシステムは相当発達。これを上手く活用してお客様ニーズに応えられるか、これからも訓練が必要。
  • 中小企業が求めている部分を金融機関がどう理解するかが重要。
 
【論点2:地域金融の向上方策】
(企業経営者の主な意見)
  • 資金調達時の会計処理や補助金等の支援策など金融機関はしっかり勉強して、企業の貸借対照表改善に向けてアドバイスしていただきたい。
  • 九州は人口減少などにより、企業が持続するには海外進出しかなく、その際金融機関にしっかりサポートしていただきたい。
  • 金融機関を含めた支援機関が一丸となって、新技術分野の育成、IPO支援、若者育成などに取り組んでいただきたい。
(金融機関の主な意見)
  • 地域を守るためにもローカルからグローバルに展開する必要性を認識しており、企業の海外進出サポートにも取り組んでいる。
  • 金融機関が留まっている時代ではなく、地域の産業を興す必要がある。
  • 大事なことは地元企業をどう強くするか。そのためには地元だけでは限界があるため他県の第二地銀と連携して取り組んでいる。
  • 熊本地震から約3年が経過。復興需要の終息が予想される中、事業者の高齢化、廃業などの問題にきめ細かな訪問や外部支援機関との連携を通じて、経営支援等に取り組むことが必要。
 
【総括】
  • 営業店担当者への厳しい評価は、これまで金融機関が営業店にいる職員への教育と投資を怠ってきたからではないか。
  • 競争と連携が肝要。顧客のために役立つように競い合ってほしい。顧客事業の奥底まで踏み込んで、事業を中長期的に維持できるように改善してもらいたい。一方で衰退する地域を維持するために、企業や地域活性化に金融機関同士も協力や知恵を出し合っていくことが重要。
 
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